2022.06.04
〈 一覧に戻る薄毛の悩みは男性特有のもの…というイメージがありますが、実は女性でも抜け毛や薄毛にお悩みでご相談に来られる方が数多くいらっしゃいます。
女性の薄毛は、単純に加齢によるものだけでなく、生活環境などが大きく変化したり、ホルモンバランスの乱れや自律神経の乱れなど、さまざまな要因が複雑に関係していることが多いです。
また、女性特有の疾患や病気の治療による副作用などから薄毛になる場合もあります。
そこで今回は、女性の薄毛の原因にはどんなものがあるのかを詳しく解説していきます。
抜け毛や薄毛でお悩みの女性は、是非参考にご覧になってみてください。
女性の薄毛の原因は多岐にわたりますが、主に女性ホルモンの低下や、ホルモンバランスの乱れが大きく関わっている場合が多いです。
女性ホルモンが減少すると抜け毛が増え、男性ホルモンの場合は、男性ホルモンが増えると抜け毛が多くなると言われるほど、ホルモンと髪の毛は密接に関係しています。
このようなホルモンバランスの乱れが原因となる薄毛をはじめ、女性に見られる薄毛の症状や原因について解説していきます。
女性ホルモンの一つであるエストロゲンは、主に卵巣から分泌され、女性らしい体を維持するために重要なホルモンで、「美人ホルモン」とも言われます。
このエストロゲンには、髪の毛の成長を促進させ、健康的な髪の毛を維持する働きがあります。
髪の毛の成長期間は、男性で3~5年、女性で4~6年と言われており、女性のほうが成長期間が長いです。これは、男性に比べて女性のほうがエストロゲンホルモンが多いためであると考えられています。
一般的にエストロゲンは思春期から分泌が始まり、20代でピークになった後は、年齢とともに減少していきます。
加齢によりホルモンバランスが乱れ、男性ホルモンの影響を受けやすくなると、40代半ばぐらいから壮年性の脱毛を発症しやすくなります。
エストロゲンが減少すると、髪の毛そのものが細く短くなり、軟毛化していきます。
女性の薄毛の特徴的なものとして、頭頂部を中心に分け目のあたりから徐々に薄くなり広がっていく「びまん性脱毛症」があります。
これらは、女性ホルモンが低下してくる更年期に多く発症し、男性ホルモンが増加することで起こる薄毛は「FAGA(女性男性型脱毛症)」と呼ばれていましたが、近年ではこのような女性の薄毛を「FPHL(女性型脱毛症)」と呼ばれています。
女性のヘアスタイル、特にポニーテールなど髪の毛を強く引っ張って縛るようなヘアアレンジは、毛根部分の血流が悪くなり頭皮に負担がかかるため「牽引性脱毛症」を引き起こす原因となります。
また、髪の毛の根元に編み込むヘアエクステンションなども、重みにより頭皮に負荷がかかり、抜け毛の原因となる可能性があります。
女性特有の薄毛の原因として、閉経が関係するものや、産後の脱毛症があります。
閉経後の女性は、女性ホルモンが急激に減少し、頭髪が全体的に薄くなることがあります。
新たに生えてきた髪の毛も細く弱くなっており、生え際やつむじのボリュームが減り地肌が透けて見えることも。抜け毛が増えるだけでなく、髪にツヤがなくなりパサついたり、指通りが悪くなるなどの症状も出やすくなります。
また、女性の薄毛の原因の一つに「産後脱毛症」があります。
妊娠中は女性ホルモンの分泌量が増えることで、一時的に髪の成長期が長くなりますが、産後はこれが一気に休止期に入ってしまうことで抜け毛が増えます。
産後脱毛症は、産後3ヶ月~半年ぐらいは抜け毛が増えて薄毛のピークとなりますが、1年半程経つと、ヘアサイクルが成長期に戻り徐々に元の状態に戻っていきます。
女性の薄毛の原因のなかには、女性特有の病気や疾患、その治療の副作用によるものがあります。
女性に多い病気の一つ、「バセドウ病(甲状腺機能亢進症)」などは、甲状腺機能の異常により薄毛の原因となります。
バセドウ病は甲状腺ホルモンが過度に分泌され、必要以上に新陳代謝が活発になることで抜け毛が多くなります。
反対に、甲状腺ホルモンの分泌が低下することで起こる「甲状腺機能低下症」も髪の毛が生えにくい状態となります。
このような甲状腺機能の異常によるもの以外にも、体内の鉄分が不足する鉄欠乏や、亜鉛欠乏も薄毛を引き起こす原因となります。女性は貧血気味の方が多いので、日頃から鉄や亜鉛が不足していないかも意識するようにしましょう。
また、女性の病気の治療や薬剤の副作用により薄毛が起こる場合もあります。
抗がん剤や抗甲状腺薬、血圧降下剤、ピルや経口避妊薬の使用などは、薄毛の原因になることがあります。ただし、これらは病気が完治し薬の服用を止めることで、髪の毛も元の状態に戻ることが多いです。
過度なダイエットや食生活の乱れがあると、髪の毛が作られる毛母細胞まで栄養が送られず、抜け毛や薄毛の原因となります。
身体の栄養素が不足している、いわゆる飢餓状態になると、栄養が入ってきた時に生命維持のために内臓に優先して栄養素が運ばれ、髪の毛は優先順位としては最後になります。
そのため、毛細血管から流れる栄養分が減り、髪の毛を作る毛母細胞の活動が弱くなるため、抜け毛が起こりやすくなります。
男性にも起こりますが、「円形脱毛症」は女性に多く現れる傾向があります。
痛みやかゆみなどの自覚症状がなく、発症していることを人に指摘されるまで気づかない場合があります。
近年では、遺伝的な要因や環境的要因などが複雑に絡み合って、毛包組織を攻撃してしまう自己免疫反応が円形脱毛症の原因とされています。
現段階では、明確な予防法や対策法が解明されておらず、治療も対処療法にはなりますが、ストレスなどは免疫のバランスの乱れを引き起こす要因となります。
そのため、ストレスを軽減させたり、質の良い睡眠をとるなど生活習慣を整えることも大切です。
いかがでしたか?
女性の薄毛の原因は加齢によるものだけでなく、女性ホルモンの乱れや生活環境、女性特有の病気や薬剤の使用によるものなどさまざまです。
ストレスなどの影響から、10代や20代の若い世代でも薄毛に悩む女性が多くいらっしゃいます。
「もしかしたら自分にも当てはまるかも…」という方は、早めに対策することは勿論、原因に合わせた対策を行うことが何より大切です。
ご自身にあった対策をするためにも、抜け毛や薄毛でお悩みの方は一度専門家に相談することをおすすめします。
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