2022.07.28
〈 一覧に戻る更年期の女性に多く見られる症状の一つが、抜け毛です。
女性にとって更年期は、体に大きな変化が起こる時期であり、さまざまな不調に悩まされる方が急増します。
そこで今回は、女性の更年期と抜け毛の関係性や、抜け毛の改善方法について解説していきます。
更年期に入り、抜け毛や薄毛が気になっている方は是非参考にご覧になってみてください。
更年期とは、閉経を挟んだ前後5年間のことを指しており、合計するとおよそ10年間にも及びます。
日本人女性の平均閉経年齢がだいたい50歳なので、一般的には45歳~55歳頃が更年期に当たります。
ただし、更年期の時期は個人差が大きく、症状が強く出る方もいれば、ほとんど見られない方もいます。
更年期の時期に、卵巣機能が低下することで女性ホルモンの分泌量が減少するのですが、なかでもエストロゲンというホルモンが急激に減少すると、自律神経が乱れて体にさまざまな不調が現れます。これが、いわゆる更年期障害と呼ばれる症状です。
更年期の症状として多く見られるのが、ほてり、のぼせ、動機といった血管運動神経系の症状と、めまい、息切れ、頭痛、肩こりなどの身体的症状、イライラ、不眠、情緒不安定などの精神的症状の大きく3つに分類されます。
更年期を迎えると、先ほど紹介した症状に加えて、冒頭にお伝えしたように抜け毛も増えてくるようになります。
ここからは、更年期に抜け毛が増える原因について解説していきます。
エストロゲンは、健康な髪の毛を保つために必要なホルモンとなります。
しかし、更年期によりエストロゲンの分泌量が減少してしまうと、健康な髪の毛や正常なヘアサイクルを維持することが難しくなります。
これらの理由から、ヘアサイクルのなかの成長期が短くなってしまうと、髪の毛が産毛のような状態から伸びないまま抜けてしまうことにつながるのです。
更年期を迎える年代は、仕事や家庭のことだけでなく、自分自身のことでストレスを抱えたり、生活スタイルが大きく変化する時期と重なることが多いです。
過度なストレスはホルモンバランスが乱れる原因となり、女性ホルモンの分泌も低下するため、抜け毛が増えやすくなります。
ストレスが増えると、ホルモンバランスだけでなく、自律神経や内分泌系などのバランスも乱れます。
自律神経が乱れると、睡眠中に成長ホルモンがうまく分泌されない状態となり、ヘアサイクルが乱れて髪の毛が抜けやすくなってしまうこともあります。
亜鉛欠乏症や膠原病などの疾患は、抜け毛が増えやすくなる傾向が見られます。
亜鉛欠乏症は、病名のとおり亜鉛が不足してしまう病気で、髪の毛の主成分であるケラチンが合成できなくなり、抜け毛や薄毛の症状が現れます。
膠原病とは、自己免疫疾患の一種で、あらゆる臓器に慢性の炎症が起きてしまう病気です。
全身エリテマトーデス、慢性関節リウマチ、多発筋炎、皮膚筋炎、結節性動脈周囲炎の病気が集まった総称として、膠原病と呼ばれています。
膠原病により、免疫機能が異常反応を起こして毛根を攻撃したり、栄養が毛根まで行き届かないことが原因となり、抜け毛が増えると考えられています。
更年期の抜け毛を完全に止めることは難しいのですが、事前に対策することで少しでも抜け毛を防ぐことができたら嬉しいですよね。
ここからは、更年期の抜け毛対策について解説していきます。
女性ホルモンの働きを維持する作用がある栄養素として、鉄分、タンパク質、ビタミンなどが挙げられます。
女性は特に鉄分不足になりやすいのですが、鉄分が不足すると女性ホルモンが合成しにくくなるため、レバーやほうれん草などを積極的に摂るようにしましょう。
タンパク質には、髪の毛を作るだけでなく、女性ホルモンを維持する役割もあります。大豆もタンパク質に含まれますし、タンパク質を含んだ食品は健康な髪の毛を維持するために欠かせません。
ビタミンEは、アーモンドやかぼちゃなどに多く含まれており、女性ホルモンの分泌を補助する働きがあると言われています。
日々の食事で、これらの栄養素を含んだバランスの良い食事を心がけ、抜け毛対策を行っていきましょう。
大豆に含まれるイソフラボンは、エストロゲンに似た働きをするため、毎日摂取すると抜け毛の改善が期待できます。
イソフラボンをより活性化させるためには、腸内細菌の働きでエクオールという物質に変化させることが必要です。しかし、この腸内細菌を持っているのは日本人の約半数と言われています。
腸内細菌をもっていない場合でも、エクオールをサプリメントで効率的に摂る方法もあるため、ご自身に合った方法で大豆イソフラボンを摂取するよう試してみましょう。
取り入れる運動のなかでも、有酸素運動が特におすすめです。
有酸素運動は、体全体の血流が促進されるだけでなく、ストレス解消にもつながります。
代表的なものを挙げると、ウォーキング、サイクリング、ヨガ、ジョギング、水中ウォーキングなどです。
1回の運動でたくさん行うのではなく、毎日少しずつ継続することが大切です。
更年期を迎える年代は、家庭のことや仕事などで忙しく、なかなか自分自身をいたわる時間が取れていない方が多い印象です。
そんな時期だからこそ、規則正しい生活を心がけて、外出したり脳を活性化させると、心身の健康を維持しやすくなります。
更年期はなかなか気持ちに余裕がない状態になりやすいため、リラックスできる時間や環境を作ることも大切です。
例えばアロマセラピーなどでエッセンシャルオイルの香りを楽しんだりすると、リラックスできるだけでなく、バランスが崩れた女性ホルモンを整える役割もありますよ。
いかがでしたか?
今回は、更年期で抜け毛が増える原因と対策について解説いたしました。
更年期は、女性ホルモンの分泌が減少することで、自律神経が乱れ、抜け毛をはじめとしたさまざまな不調が体に現れやすくなります。
日頃から対策をすることで、更年期の抜け毛を少しでも減らすことにつながります。
抜け毛や薄毛でお悩みの方は、ご自身に合った対策が改善の近道となりますので、一度専門家に相談することをおすすめします。
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